Akiyoshi

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のAkiyoshiのレビュー・感想・評価

3.5
大人になれば夢想家ではいられない。

そう、ファンタスティックビーストは大人たちの話だ。ハリーポッターシリーズは少年少女が成長する過程と、それに伴って直面していく新たな世界への新鮮さにワクワクした。それとは逆にファンタスティックビーストは現実を目にした大人たちの話だ。ファンタジーアドベンチャーから心理サスペンスへと変貌を遂げ、特に我々にとっては現実的な話と今作は絡んでくる。夢と現実が繋がる。どんどんディープになる。ファンタビは大人たちの話だ。

2作目にして様々な伏線が絡み合う。グリンデルバルドとダンブルドア、ニュートの過去、クリーデンス、ホグワーツetc.....。新キャラクターも多く登場し、盛り上がって行くはずの2作目だが、如何せん様々なことが絡み合いすぎている気がする。今後どのようになっていくのか考察するのは楽しいが、ファンタジーなのにもかかわらず魔法の印象が濃く残らないことに違和感を感じる。迫力と見せ方は良いし、キャラクターの魅力が発揮できているが、魔法が印象薄い状態。圧倒的なズーウーのインパクトに負けたのか。

動物たちのインパクトさすがである。超癒しキャラである二フラーがかわいい行動をしているだけで幸せな気持ちになれる。かわいい、好き。カッパはちょっとアレだが…ズーウーがかわいい。でかい!はやい!かわいい!の3連撃を繰り出すズーウー。次作からも登場を期待。

夢を見ていたハリーポッターシリーズで子どもを卒業したがファンタスティックビーストでは大人の現実と直面していく。JKローリングのメッセージ性が強まる中、闇の戦いはより熾烈なものへ。今後は「例のあの人」との関係も出てくると予想。物語の結が決まっているので、どのように魔法と動物と大人達をミックスしていくのか楽しみである。ファンタスティックビースト3は2年後、2020年公開予定。
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