やんこみ

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のやんこみのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

キノコ雲は明らかに賛否両論起きる表現だと思いますが、グリンデルバルドはとても賢い人で、彼自身はそれに何の感情も抱いてなく、ただ人々の心を動かすために「利用した」だけだと解釈しました。
戦争、キノコ雲といったモチーフは(日本では特に)直接戦争を経験した訳ではない私でさえも見ただけで激しく動揺してしまうほどの残虐性、禁忌性を持っています。
しかし、それはあくまで「グリンデルバルドが民衆の不安を煽るために最も効果的と判断した手段」に過ぎないものとして捉えるべきかなと、私は感じました。
明らかに第二次世界大戦をなぞろうとしている本シリーズにおいてグリンデルバルドという人物がここまで論理的で説得力のあるリアルな存在として描かれている。
魔法的な要素は表面的なもので、主題はあくまで人間というものの性質にある点が、ハリー・ポッターシリーズとは一線を画しており、ダークでシリアスな大人向けのウィザーディング・ワールドだ、と感じさせられました。

スコアは正直シリーズ全部通して観てから付けたい…けれども、早く次を観たいと思わされた時点でこの映画の勝ちなので、次への期待も込めて4付けさせていただきます。
やんこみ

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