スクラ

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密のスクラのレビュー・感想・評価

3.0
<全体の流れとしてはシリーズ作品として色々突っ込みどころがあるけど、1つ1つのパーツのできは良い>

良質なパーツを揃えたのに、ネックレスにしたら、バランス悪くなっちゃった感じかな。

ニフラー(テディ)&ピケット&ニュートの名トリオのシーンはどこ観ても好き。
シリーズ終わったら、スピンオフでさ、幻の魔法動物探しにニュートが彼らを連れて旅に出る話とかやってくれません?

冒頭のダンブルドアとグリンデルバルドのシーンは、この二人だから成立したであろう名シーン。二人の表情の差よ。
不思議なのは、2作目のグリンデルバルドはジョニー・デップじゃないと絶対に作り出せないシーンだったし、
3作目はマッツじゃないと作り出せないシーンと感じられるところ。
このまま4と5も俳優変えて、ありとあらゆる姿と雰囲気を持つ闇の魔法使いグリンデルバルドとして作品作っていった方が面白そう。

今回、大活躍のヒックス先生、とっても好みです。本持っているところがたまらなく好き。
(本使うシーン、クロロじゃん。悪党してないクロロじゃん、ワーナーならH×Hの実写化いけるのでは?!
と勝手にテンション上がってた。)

こうやって1つ1つは良さがたくさんあるけれども、どうしても前作の流れとの矛盾が気になってしまう。
以下はネタバレにもなるので下げます。











前回の流れどうしたの?と思うのは、
まず、テセウス
前作でリタの淡い恋心に気づいちゃった雰囲気出してたから、
そのうち闇落ちするんじゃないかと不安だったんだけど、全然そんなこと無かった。前作の意味深なシーンの意味よ…

クイニー&ジェイコブ
クイニーが心変わりする要素あった?
ここはなんとなく、前作でグリンデルバルドについて行き、今作までの間に彼の所業を見て、我に帰ったのかな?と補完できなくもないけど、
まだマグルとの結婚ってNGじゃないですか?いつの間にOKになったの?!!
知らない間になってんなら問題ないけど、解説ほしい。あと、反対していたティナも全然気にしてないしさ。どういうことですか?!
さらに言えば、ブータンでどうしてグリンデルバルドに殺されなかったんだろう。2で赤ん坊すら殺した冷酷さはどこに。

ティナ不在の理由
昇進して忙しいから。
ここは単純に期待はずれだった。ティナが出てない理由とかみんな色々想像してたのに。

ナギニ
あなたは今どこで何をしていますか?この空の続く場所にいますか?
ナギニとクリーデンスの関係が好きだったんですよ…あの儚げな二人が互いを支えにしているような危うい関係が。
ナギニの不登場もショックだった。

それ以外には、麒麟をその他魔法動物と合わせる都合上、「キリン」と字幕で訳してしまったところにはモヤモヤ感があるけど、
ズーウーもカッパもカタカナ表記だからしょうがないよね。
あと、東洋と西洋の感覚の違いか、宗教感の違いか、がっつり神殺ししている点が気になる。
たとえ魔法使いと言えども、人間ごときがナイフや魔法で殺せないほどの霊験を持つのが麒麟、って感覚だから、扱いにびっくりした。
(こういう違いが感じられるのも楽しいよね)

逆に作り込まれているなーと感じるシーンも

血の誓いのネックレス、よくみるとダンブルドアの腕に食い込んだあとがいくつもついている。
グリンデルバルドとの戦いや葛藤をきっと何度も何度も考えたんだろうな…。

クリーデンスに蝿が止まるシーン
死期が近いことをここでも表してたのかな。
あと、蝿でベルゼブブが連想できるところも意味深。

あと、キリンを出した時点でグリンデルバルドの負けは確定していたと思う。吉兆の象徴だから。
ブータンでのシーンも死んでいる方は脚がまだおぼつかない状態=殺されたときで時が止まっているんだよね。

細かな作りこみはとてもよく、本当にパーツそのものは素敵な3作目だったな。
シリーズとしては★3…。
スクラ

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