『コメット』
彗星の夜に出会った男女の6年間を、時系列をランダムに散りばめて綴るラブストーリー。
幻想的な映像美。ロマンティックな音楽。と、
とにかくスタイリッシュでお洒落な仕上がりとはなっています。
ただ、全編通して共感を感じるポイントが薄かった点は恋愛作品としては致命的で、
成熟した大人同士の恋愛でありながら、2人の行動・発言からは幼稚さしか感じられなかった。
さらに、2人の間で繰り広げられる会話劇も、一聞すると知識的なやりとりに取れるものの、中身の薄っぺらさが隠しきれてなかった点が残念。
時間に縛られたくないキンバリー。
『映画や音楽は時間の芸術。
始まりと終わりがあって順番を守らないといけない。
だけど絵画には始まりも終わりもない。
好きな時間に見られる。』
という主張には「なるほどな〜」と感じました。
パラレル系ラブストーリーだと、やはり『エターナル・サンシャイン』に軍配でしょうか。