Elijah

WEEKEND ウィークエンドのElijahのレビュー・感想・評価

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)
4.0
UK盤Blu-ray Discにて念願の鑑賞(以下、感想箇条書き)。
・アンドリュー・ヘイ監督のセンスの良さだと思うけれど、眩さと瑞々しさとどこか清潔感ある映像がとても綺麗。
・ここまで会話劇中心とは思ってもいなかった。
・ラッセルは基本真面目だということが整理整頓された部屋を見ても判る。
・やんちゃに思えたグレンの違う一面を最後に見た時は、ラッセルと立場が入れ替わったように思えて「愛」を知ると人はこうなるのだな、と端的に判って微笑ましく思えた。
・鑑賞後、確かに一期一会的な『ビフォア・サンライズ』を思い出させる。10年後の彼らに再会してみたい。
・「God's Own Country」と同じく、この映画も「キス」がポイント。
・好きなトム・カレンとクリス・ニューの見た目の容姿もお似合い。
・トム・カレンはヘテロの俳優だけれど、相手を見つめる表情や仕草がとっても巧い。そして可愛らしい。
・ラッセルと彼のヘテロの男友達との後押しとなる会話も印象に残る。決めつけて遠ざけるのじゃなく話すことも時に大事。
・gayだからこそ解るであろうたくさんの想い。心の底から腹を割って話せる相手と出逢えたことの戸惑いと幸せ。価値観や考え方が時に違っていたとしても相手を尊重し寄り添える気持ちを持つことも大事。
…以上、そんなことを鑑賞中に気付かさせてくれる物語。日本に於いて映画祭だけでの上映では勿体ないと思える秀作。多くの人に見てもらえる機会があるといい。

以下、追記。
念願の日本語字幕付きでの劇場鑑賞。
会話劇中心なので字幕なしの初見時はやや苦戦していたのだけれど、これでようやく補完することが出来た。
彼らの“当たり前”の日常生活を淡々と描いていく中で、ラッセルとグレンの2人がいちいち可愛らしくお似合いで。
特にラッセルのどこか生真面目なキャラクターが好きでたまらない。
そしてラッセルの幼い頃からのヘテロの男友達もやはりいい奴だな、と(終盤での会話と後押しするところも好き)。
映画が本国で公開されてから8年が経過した今、ラッセルとグレンはどう過ごしているのだろうか。
Elijah

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