StormHunter

エル・トポのStormHunterのレビュー・感想・評価

エル・トポ(1970年製作の映画)
4.3
 🤠 △👁
な、なんじゃこりゃーーー!!
・あらすじ
銃の名手エル・トポは、一人息子を連れて旅をしていた。あるとき、彼は住民たちが山賊によって虐殺された村を通りかかり、エル・トポは修道院を占拠していた山賊の首領との決闘に勝利する。やがて彼は息子を置いたまま、首領の女を連れて再び旅に出る…。

感想:
息子に服着せたれ。砂漠やぞ。

変な映画だったなぁ…
分からないけど面白い。
不思議とずーっと観てしまう。
狂気的な世界観にひたすら魅了される2時間でした。
映画に込められた神秘的で宗教的な芸術性を感じました。
今じゃ絶対放送出来ないだろうけど。

一応西部劇で、砂漠にいる自分以外の銃の名手4人を倒す章と、詩篇、黙示録で構成されています。
ヨガマスター、占い師親子、ウサギおじさん、虫取り網じじいの4人と闘います。
既に面白いですよね?
映画史において、銃vs虫取り網が成立しているのは今作くらいでしょう。

詩篇は圧倒的に意味不明でした🌀

黙示録では、ブチギレたら銃は耐えられるということが判明しました。


そろそろ真面目なこと書きます💦

・映画全体としての大テーマは…

「もぐらは穴を掘って太陽を探している。時に地上へたどり着くが、太陽を見たとたん目は光を失う」

という言葉の通りです。

目的を達成しきってしまうと、生きる目的を失って心が枯れてしまう。という意味でしょうね。

これは恐らく、"芸術とは何たるか"
という問いに対するホドロフスキーなりの結論のような気がします。

▼目的の達成=芸術の終わり

という理念がホドロフスキーの原動力であり、今作はその命題に対しての決意表明のような作品でした。自己紹介という言い方も出来るかもしれません。

少なくとも、他人が同じ材料で同じ映画を撮ろうと思っても実現し得ない傑作だったと思います。

どうやら私StormHunterは、カルトムービーが好きなようです。沼にハマりすぎないようにしないと、、
いや、ハマってから考えよう🫠

観たいという方に念のため。
射殺シーンがアホみたいに多いので、血とか苦手な方はお気をつけください。
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