エル・トポの作品情報・感想・評価

「エル・トポ」に投稿された感想・評価

私欲にまみれた神を名乗る男が頂点に立ち堕落し、復活を成し遂げ贖罪を行う話。
前半パートが殺風景で謎演技や虫と動物の死骸の多用のせいので視聴を止めてしまう人が多いと思う。
この世は殺伐としており、神によって救済させられた人々が排除される。
宗教の虚しさを描いた作品でもあるのかな。
カルト映画ぜひご賞味ください。
ちび

ちびの感想・評価

4.4
ホーリーマウンテン観た後だったから、どんな映画なのかとかなり身構えながら鑑賞。
が、割と素直に面白い映画でビックリ。
しょっぱなのモグラについての語りでかなり心を掴まれ、盗賊の件なんかはゲラゲラ笑ってしまった。
後半理解が追いつかない所もあったけど、ラストはグっときた。
人間の本質そのものだと思う。
特典映像のコメントで「エルトポがヒットしたお陰で沢山女と寝れた!」と満面の笑みで語るホドロフスキーにめっちゃ笑った。
本人が!

う〜ん……コメンタリーで観た方が面白かった
途中で寝たけど
Hoshigaki

Hoshigakiの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

カルト映画の金字塔。
人間の無意識を具体化したようなフロイト的な世界が描かれている。
エンターテイメントを排したアーティスティックかつカルトチックな内容。
視覚: 5.0
未知を撮る気概を感じる。
ガンマンの蜂蜜まみれの遺体、うさぎの群れ、迫害される町。
倫理や道徳のない異星の出来事かのよう。タブーを描くことを目的とした
異世界の映像。
聴覚: 3.2
笛の調べなどが繰り返しかつ印象的な使いかたをしている。
物語/メッセージ性: 4.1
ストーリーそのものに意味はほとんどない。
洞窟を出て街へ下るシーンはツァラトゥストラを彷彿とさせ、街でのパントマイムがチャップリンを連想させた。親子の復讐の関係がオイディプスを彷彿とさせ、異質ながらも普遍的な物語であることを感じた。
演技: 2.8
現実離れした映像のため、役者の心理状態を読み取れないし、
評価もできない。どの演技が正解かも判断できない。
戸惑いつつも役割を演じる役者の努力と苦心が伺われた。
構成: 3.9
本作をカルト映画の金字塔たらしめている異世界感はほとんどが映像の働きだろうから、映像を高く評価し、現代社会の慣行とは異なった世界観の描写は脚本によるものなので物語の評価としている。この2つを主軸として、カルトの金字塔「エル・トポ」が構成されている。
期待してなかったけど、面白かったです。考察とか読んでなんとなくこの映画を理解しました。創世と破壊を表した映画だ。

前半は創世記で、後半は現代を表してる。

なぜ西部劇なのかというと、アメリカの西部開拓時代と神の創世記を重ね合わせているのではないかな。

この映画、ツッコミどころの多さと前衛的な表現はすごく心を掴まれた。

前半は、無法地帯から主人公が救うといういい話だった。だが、価値観が違う人(別宗派)を卑怯な手で殺したり、女のため息子を置いていくなど、主人公の愚かさが見えてきた。神も不完全というのを表しているのかな。

後半は、愚かな人間をとことん描いた。障害者を見世物にしたりなど非常に増悪的。その怒りで主人公がその人間を殺すも、自分も自殺してしまう。
そして息子が引き継ぎ、最初に戻る。

この映画は人間は変わらないということを描きたいんだろうな。
観々杉

観々杉の感想・評価

4.7
鬼才ホドロフスキー監督の一味違う西部劇。視覚を攻撃するような強烈な映像や短い時間の中で移り変わるエル・トポの心情など見所は沢山。前半の強すぎる敵を裏ワザで倒す展開は予想外の連続で痛快なブラックコメディのため非常に愉快である。後半の展開は菊池寛の恩讐の彼方にが脳裏をよぎった。難解だという前評判に反して、全容を理解せずとも最後まで楽しめる寛容な作品のように感じた。
2014年4月26日の鑑賞記録

吉祥寺バウスシアター閉館に際して行われたイベント「ラストバウス」の初日に『エルトポ』の上映が行われ、監督のアレハンドロ・ホドロフスキーが登壇した。当然のことながら完売御礼で、通路席や最後尾のパイプ椅子、立ち見なども埋まる盛況振りだった。こんな光景は公開当時でも見られなかったに違いない。

ずいぶん久しぶりに見たけれど、映画の持つ不思議な引力は失っていなかった。むしろスクリーンに映し出されることでハッキリと異質さが浮かぶようだった。やたらと俗っぽいのに啓示的な展開であったりショッキングな画作りであったり、緩急の度合いが掴めない。しかし一度覗いてみるとクセになり、いつのまにかここにしかない味を求めている。そんな隠れた名店の旨味こそがリピーターの多い理由なのだろう。一方で妙な親しみやすさも感じる。東洋をベースにしていることが原因かもしれない。万人受けとまではいかないだろうが、一生に一食の価値アリ。


終映後いよいよホドロフスキー監督のトーク、、、のはずが、なんと「現在会場に向かっている最中」とのこと。直前のスケジュールで100人座禅をやっていた影響によるまさかの遅刻だった。場内アナウンスでリアルタイムに監督の実況中継が差し込まれる。

「あと10分ほどで到着する模様です!」
「追加情報、あと3分ほどで‼︎・・・」
「あと1分で!!‼︎・・・」

バウスシアターのスタッフが繰り出す実況スキルは24時間テレビのマラソンさながら、今まさに武道館のゴールに向かっているかのごとき盛り上がりを見せる。
15分押しで到着。ついにホドロフスキー監督が姿を見せた。本当に来た。感動だ。昴だ。先ほどまでスクリーンの中で暴れまわっていた本人が時空を越えて目の前に出現。横には妻であるパスカルさんも同伴している。


以下、監督のトーク内容を掻い摘んで文字起こし。

〜エルトポが作られた経緯について〜
当時メキシコ映画は伝統的なものばかりでした。西部劇の真似であったり、あるいは恋愛モノや悲劇など商業的なものがほとんど。そんな状況だったので、誰も私にお金を出してくれませんでした。そこで私は偽装が得意な会計士を雇い、実際は資金がないのに偽の小切手を切って映画に必要な資料を集め映画を作り上げたのですが、みんなからはこの映画はメキシコはおろか、アメリカで上映されるなんて絶対にありえないと言われました。私は「絶対にアメリカで公開してみせる」と言いました。

私と詐欺師たちはチームのようになって、ニューヨークやロサンゼルスの大会社まで足を運び、この映画を薦めました。映画を見たみなさんの反応はワクワクしたものでしたが、セールス部門は今までにこんな映画を見たことがなかったので、絶対に売れないだろうと言われました。既に偽の小切手を切った支払期限が30日後にまで迫っていましたので、何とかして映画を売るか、それとも刑務所に行くかふたつにひとつでした。

10日が過ぎましたが、誰も映画は買ってくれません。詐欺師の友人達は1日1㎏ずつ痩せていきました。だから15日経ったら15㎏やせていたわけです。そんな窮地の中、ひとりだけマリファナ好きのヒッピーみたいな配給がいました。彼は映画を見た後、ビートルズのジョン・レノンにも見せてくれたました。とても真面目な人でした。当時ジョンはオノ・ヨーコと短編を作っており、それを映画館でかけようとしていた時期でした。将来バイヤーとなるヒッピーの配給は、オノ・ヨーコの短編をかければ有名人が来るだろうから、この短編のあとにホドロフスキーの面白い映画として、そのまま残ってみんなに見てもらうようにしよう、と提案しました。ジョン・レノンは実際にこれを承諾してくれました。

夜中の12時に短編が終わる頃、「みなさんそのまま帰らないでください、これから素晴らしい作品『エルトポ』をお見せします」とアナウンスし、観客はみんなそのまま残り映画を見ました。これが大きな成功をあげ、2年間続きました。毎夜12時に始まる映画として2年間です。だからミッドナイトムービーと呼ばれていました。そのおかげで私達は助かったわけです。

もしアーティストが何かしたいと思ったら、すべてをリスクとしてかけなければなりません。だからハリウッドが「これを作ればお金になる」というようなことに耳を貸さず、好きなことをやる。なぜなら映画はビジネスというだけではないから。そして人生はお金だけではないからです。

お金は肉体的に役立つものですけれども魂にはあまり役立ちません。だから皆さん、感じることをやってください。お金を儲けるためではなく。まぁもし儲かったらありがとうと言ってくださいね。儲けるためにという目的ではなくて、ということです。私の場合も理想を求めていったからお金が入ってきたわけですから。私の映画は制作費50万ドル。映画にとってはとても低い予算です。アバターはいくらでしょう?4億ドルかかりました。アバターは4億ドル。エルトポは50万ドル。でもアバターの内容を一体誰が覚えているでしょう。

エルトポは30年前に作りました。今でもみなさんがみてくださっています。これは競争ですけれども、速いウサギとのろいカメ。ウサギはとても速いですが疲れます。カメはゆっくりと力があるので、遠くまでいけます。アートはボクシングのようなものでもあって運だけでは勝てない。成功しなければならない。ですから皆さん成功しましょう!
「もぐらは穴を掘って太陽を探している。時に地上へたどり着くが、太陽を見たとたん目は光を失う」
グロテスクかつ神秘的。退屈な場面もあるけど、まあなんとかなりました。ホドロフスキーの息子イケメンすぎな。
ちみこ

ちみこの感想・評価

3.8
頭の中にあるものをここまで再現できることが羨ましい
今だったら大問題になるような、えげつなすぎるシーン多数だったが監督好き放題の自由な世界観を堪能でき満足
寿司

寿司の感想・評価

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前半は欲望の果ての虚無って感じがしたけど、後半は全然理解できなかった、ただ宗教の虚しさと平和への願いがあると、酩酊した頭で思っております
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