似太郎

エル・トポの似太郎のレビュー・感想・評価

エル・トポ(1970年製作の映画)
4.3
【私達はどこから来てどこへ行くのか】

世界的コミック作家メビウスとも交流の深い鬼才ホドロフスキーによる純正カルト。西部劇meetsドラッグ💊ムービーという趣向の超絶サイバーパンクもの。

全編カオティックでワケわからない雰囲気が大友克洋の『AKIRA』や塚本晋也の『鉄男』或いは日本のノイズ・ユニット【BOREDOMS】にも近い、血生臭くサイケな神話的世界を形作っている。頭の箍が完全に外れたrock 'n' rollな神話であり、混沌とした70年代の世相が反映された狂気の一代地獄絵図と言える。

ビートルズのジョン・レノンら世界的ロックンローラーが本作を大絶賛したように、サイケ/ヒッピー世代から盛大に祭り上げられたアヴァンギャルド・ムービーの元祖と言える作品。抽象的な画面がやたら多く、頭で理解するだけでも精一杯なガイキチっぷりで観終えたあとは一苦労する。

理屈ではなく、できれば感覚的に観てほしい作品だ。😵‍💫💫
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