とよちゃん

日本のいちばん長い日のとよちゃんのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)
2.9
2023/7/12 WOWOWで鑑賞

どうしても昭和版と比べてしまう。
昭和版では8月14日の長い1日がメインだったように思う。
こちらは4月頃からの政府や軍部の動きが多く描かれていて敗戦受け入れ派と戦争継続派のせめぎ合いがわかりやすい。
特に阿南については昭和版の三船敏郎と平成版役所広司の違いを楽しめる。
この2人は山本五十六も演じているのでそちらも興味深い。😀
平成版ではよりプライベートについて描かれている。
見方によってはあれだけ日本の為に死んで来い!と言っていた上層部があっさり敗戦を受け入れるのはいろんな映画を見ても憤る。
阿南も然り。
自決の際身支度を綺麗にしすぎることに違和感を感じた。
切腹の際、介錯を拒んだのはなかなか死ねないのを知っていて敢えてそうしたのか?
自分で喉を掻っ切るのは物凄い覚悟がいることだろう。
多くの兵隊は死にたくないのに死んで行ったのだ。自分だけ綺麗に死ぬ事は許し難い。
昭和版では天皇陛下は顔を映さず、洋画に出てくるキリストのように神聖感出していたが本作では本木雅弘が力演していて好感が持てた。イメージにピッタリ。
事実かどうかはわからないが軍部や政府高官の乗っている車がロールスロイスだったり左ハンドルだったりはどうなんだろう?
市民には敵国用語は使わないと英語を使わせなかったのに自分らは英米の車に乗るんかい?そんな言行不一致だから負けるんだし、沖縄戦で市民を巻き添えにした戦いでも全滅に近い負け方してるのに本土決戦なんて夢のまた夢見てる軍部は情け無さ過ぎる。
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