BOB

シチズンフォー スノーデンの暴露のBOBのレビュー・感想・評価

4.0
アメリカ政府による極秘監視プログラムを告発した、元CIA・NSA職員エドワード・スノーデンに迫るドキュメンタリー。

"We are building the biggest weapon for oppression in the history of mankind."

"国家の安全のため、国民を守るため"という文言の真意とは。

これは現代ノンフィクション版『大統領の陰謀』だな。見応えしかない、示唆に富んだドキュメンタリー作品だった。超監視社会の脅威や、民主主義の脅威を感じた。

面白いと思ったのは、アメリカ政府の闇、更には世界中の国家権力の闇を暴いた作品が、アカデミー賞を受賞していること。映画史的に考えて、"権力と戦う"ことは映画のあるべき姿だと思う。


最も許せないことは、私的自由が制限されること。

英国のGCHQ(政府通信本部)が、世界で最も侵略的な通信網傍受プログラムを持っている。世界初、通信内容まで傍受できるプログラム。通称"TEMPORA"。

政府と国民の関係は、当選者と有権者から、支配する者とされる者に変わってしまった。

一昔前の"自由"が、"プライバシー"という言葉に置き換わった。プライバシーがなければ、自由はない。国民の自由がない社会を、民主主義と呼べるのか。

"the modern media has a big focus on personalities." "the more we focus on that the more they're going to use that as a distraction. "

380
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