この映画のポイントは「人との出会いは宝である」です。
先週、悲しいニュースがありました。女優の樹木希林さんが亡くなってしまいました。
ガンと闘っていると、公表したあとも、とてもお元気にみえて、たくさんの作品に参加されていたので、何故か、ずっと元気でいるような、気がしていたんです。
なので、まだ、ビックリしている、という感じです。
この作品のストーリーは、
縁があって、どら焼きやの雇われ店長をしていた永瀬正敏さん演じるせんたろうの元に、ある日、76歳の女性、きききりんさん演じる、とくえさんが、アルバイトに雇ってくれないか？と申し出てきます。彼女が作る粒あんがあまりに美味しいので、あん作りを任せることに。お店は繁盛しますが、心無い噂が出回るようになって･･･
というもの。
樹木希林さんは、ハンセン病を患っているおばあちゃんの役です。ハンセン病というものを知らなかったのですが、今日までの歴史の中で、この病気に対する偏見があったのだなぁと。ジワジワと、悲しく襲ってきます。
それとは裏腹に、あんこ作りをしている、徳江さんは、元気で、嬉しそうで、とても幸せそうにみえるんですね。ある事情があってどら焼き屋をやっているせんたろうも、次第に心を開いていきます。
人には言えない、秘密。過去のこと、病気のこと。お互いの存在が、いろんな問題が降りかかって、押しつぶされてしまいそうな毎日の光となります。
だから、結構切ないシーンが多い作品ではあるんだけど、心無い噂が出回ることで、運命を大きく変える、不幸な話、ではなく、
ちゃんと、自分のことをわかってくれる人に出会えるということが、本当の意味で、人一人の運命をかえていけるんだ、という、前向きなストーリーだと思いました。
キリンさんの言葉の一つ一つが、胸に刺さります。
