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あんのBDRのレビュー・感想・評価

あん(2015年製作の映画)
5.0
ハリウッドスタイルの大げさなドラマを期待する人には薦められないが、無駄な煽りのない感動の名作。
ハンセン病患者の苦悩。名作「砂の器」を思い出すが、その知識がないと共感出来ないも知れません。
どれほど、ハンセン病の人が迫害されたか、今なお続く偏見、人種差別は少ない国と思われている日本だが、今なお続く部落問題など、出身地差別は横行している。そんな事を思い出させる心に迫る一品だ。
ただ、泣かせたいのではない、そこを嗅ぎとれるかはセンスの問題だろう。だからこそ、永瀬正敏が最後に「どら焼きいかがですか」と、絶妙な音量で呼び込む姿にグッとくるのだ。ウソ臭い大げさな仕掛けは映画に必要ない。
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