かなかな

怒りのかなかなのネタバレレビュー・内容・結末

怒り(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ずっと見たくて、やっと、何気なく見出したらすごかった。
全然飽きない。
お見事な映画。
脚本も演出も。
犯人は怒りの化身なんだろうな。
「怒り」を人間に変身させたらあんなふうになるのかも。
頭に血が昇ってないと落ち着かないって、、ちょっと、、怒りのメタファーみたいな存在?、、
漫画で怒りキャラみたいなの作ったらそんなこと言いそう、、と思うとなんか逆にコミカルに見えたけど、、
あとあの犯人の整形後の顔って
もしかして3人の役者の顔の平均を写真にしたの?
なんとなくどことなく似てる役者3人、、
と思ったらちょっとだけ笑いそうになったけど。。
怒ることは必ずしも悪じゃないけど
怒ることで保ってるというのはそれはもう闇だし
これは完全に闇に浸かりすぎてしまって壊れた人。
ただそのストーリーラインがもはやサブにも思える。

たつやくんの怒り、広瀬すずの怒り、そこに至る派生もお見事。
そのほかのストーリーラインにもちゃんと怒りがある。自分への怒り、静かな怒り、怯えや初めての愛や、、
「感情」に徹底的に向き合って、ここまで表現できるって本当にすごい。すごい映画だった。
3ストーリー、全ストーリーつまらなくない。
ちゃんとした人に愛されて普通に生きていくなんてできるはずないと思ってたらむしろめちゃくちゃ芯の強い、人を見抜く女性に育ってた娘。
全部背負って生きづらくなってたのにはじめて凝り固まってたのが解けた男。
隠れなくていい、信じてもらえた、死ぬ前に知ったほんとの幸せ、
自分がいたことで誰かを幸せにできてたとちゃんと空っぽじゃなかったと知った涙、

着想もだしちゃんとした構成、言葉の一つ一つ、演出全て素晴らしい。
ただこの作品の宮崎あおいちゃんの演技が少し苦手だった。オーバーフェンスの蒼井優ちゃんの時と同じ。
森山未來さんはやっぱりすごい。マツケンも妻夫木くんもよかった。
かなかな

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