転生Moljiana

怒りの転生Moljianaのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.0
八王子で起きた殺人事件から1年後。東京、千葉、沖縄に現れた素性の知れない3人の男を中心に、彼らによって振り回される周囲の人々を同時に描き切った群像劇的サスペンス

えーと……
ちょっと拠の無い事情が重なりまして、今日の夜に『GANTZ:O』か『彼岸島 デラックス』か『ハドソン川の奇跡』か今作の内、1作品を必ず観なければいけないという状況になり、あまり気が進まないながらも視聴して参りました

まあ結論から言うと今作を選んで大正解でしたね。本当に凄い物を観た、といった感想です
まず最初は「こんな複雑な設定。ちゃんと分かりやすくしてくれるの?」と思いました。ですが脚本と編集がしっかりしているのに加え、役者陣の演技が流石第一線級と言わんばかりの名演技だったので、場面が変わっても誰が何をしているか分からないって事には陥らなかったのでまあ杞憂でしたね。それもやはり脚本も兼任した李相日監督の技量の高さが故なのでしょう
その上、3人の内誰が犯人なのかに関しても、なるべく悟られず、でもヒントはマメに出してくれるので142分間ずっと画面に釘付けでした。正直絶対飽きると思ってたのに

後、観る前は何でR-15なのかな〜と思ってましたが、蓋を開けると想像以上にキツい(ヤバい)シーンが多かったですね……
一番ビックリしたのは広瀬すずさんのアレ。恐らく原作通りなのでしょうが初見時は「えぇ……マジで?」と口あんぐりでした。舞台が沖縄が故の時事ネタ。流石2016年、今年の邦画は一味違いますね
後、綾野剛さんは脱ぎ過ぎです。確認出来ただけでも『日本で一番悪い奴ら』『リップヴァンウィンクルの花嫁』でも脱いでいますし、時代が時代なら日活ロマンポルノにも出演する勢いですね

物語は紆余曲折し、それぞれの秘密が明かされる
信じたが故の"怒り"信じなかったが故の"怒り"
タイトルの意味を全力で回収する終盤の展開は本当に心に来ました。敢えて言うなら、犯人の正体をバラす所が「え、そこで?」って感じで少しがっかりしたかな。しかし映画自体は脚本良し演者良しで本当に文句無しでした。誰の演技が良かったかは十人十色でしょうが、私自身は広瀬すずの彼氏役の人が結構好き。かなりのキーマンであり、あの名役者だらけの中、よく頑張ってくれたなと思いました

そして最後に愚痴を、これだけは言わせて!!
私が本日行った劇場は3階にスクリーン5、1階にスクリーン6が有り、私は3階の方で視聴したのですが、古い建物で壁が薄い事。そして1階で『彼岸島 デラックス』を上映していた所為で、こっちはシリアスな場面だってのに真下からギャーギャー声がしてうるせぇったらありゃしない!!丸太でぶん殴るぞ!

後、フォロワーさんで彼岸島を観たという人が居ないのですが大丈夫なのかな……
Mark数35……
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