制作:東方
超豪華キャストからなる、いくつもの違ったストーリーが相互的に描かれる作品。
当事者にとって幸せな環境が、1つの殺人事件公開捜査から崩れて行く様が印象的。
人を信じること、自分を信じることから生じる矛盾と葛藤がとてもよく表現されている。
「怒り」というタイトルながら喜怒哀楽の全てが詰まった作品でもある。
当事者は、世間ではマイナスイメージしかない、両親の過ちが自分に降りかかることやセクシャリティー問題、人格的な問題にまで踏み込んでおり、ストーリー展開は近年流行している「ネット」を使ったものではなく、人々の表情や言葉から読み解くものであるため、古臭くも新鮮さを感じられた。
映画化には賛否があったものの、人間臭いヒューマンドラマとしては、飽きさせない工夫もありよかったと思う。