庵野監督がエヴァンゲリオンの新作がどうにもならならなくて、ゴジラに逃げた結果の作品じゃないかと邪推したくなるほど、ビジュアル的に似ている面がある。音楽は鷺巣詩郎で、対策チームが動き出す場面の音楽はまんまエヴァンゲリオンである。ストーリーは1984年版のゴジラとほぼ同じ。では、面白くないのかというと、すこぶる面白いのだ。会議のシーンがやたらに多いのだが、それがいちいち面白い。ゴジラ自体はゴジラであるかないかのギリギリのラインまで改変されている。いろいろと突っ込みどころはあるかもしれないが、説教くさい文明批判、対ゴジラの超兵器、常にゴジラ被害の中心にいる不自然なカップルが解消されただけでも大きな進歩だと言える。