転生Moljiana

シン・ゴジラの転生Moljianaのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.3
「現代日本に初めてゴジラが現れた時、日本人はどう立ち向かうのか」
そんなFilmarksでの作品説明通りな映画でした。

あんまりネタバレをするべき作品でも無いので端的に言いますけど、今作は「現代に蘇ったゴジラ(1954)」かと。
これは前アカウントで『スターウォーズ フォースの覚醒』を「現代に蘇ったスターウォーズEP4」と比喩したのと意味は同じで、ストーリーやゴジラらしさは失われず全てが現代版として巧みなアレンジをされてました。

最初にビックリしたのは序盤。
東京湾で謎の事故が起こった為、官僚と様々な省庁がてんやわんやするという、これも『ゴジラ(1954)』でも有った展開ですが、兎に角全員早口過ぎる!!これ映画慣れしていない人からしたらついていけないんじゃ……。
これも監督からしたらゴジラが出現するまでは短くしたいという意向なのでしょうが
肝心のゴジラは……。あれはどうなんでしょうか……。まあ後半を観て納得はしましたが本当にビックリしたなぁ……。

因みにやっている事は完全にエヴァンゲリオンです。字幕から音楽、ゴジラの描き方まで「やっぱエヴァの監督らしいな……」と思える作り。その上初代ゴジラへのオマージュもしっかりしていまして、一つ挙げるとするならば『ゴジラ(1954)』にあった
ゴジラの脚と電車がぶつかるというシーンが今作ではかなり面白い使い方をしてたので私自身は「こういうやり方有ったか!!」と大感激しました。

そして被災地県民として気になっていた放射能や日本政府の描き方も素晴らしかったなと。私自身感じた事として、ゴジラを通して監督が全体的に描きたかった物は「現実にあって欲しかった日本」という物ではないかと?
それ位、登場人物全員が日本の為に未曾有の事態に正面から取り組む姿は尊敬に値しますし劇中見え隠れする東日本大震災をイメージさせる映像も心に来ました。劇中、3.11の時に彼等が居て欲しかったなと観てて切実に感じました

ゴジラの設定付けや特撮、結末も見事だったのは言うまでも有りません!!
この辺はご自身の目で判断して頂くとして
私自身は☆4.1~4.4位の評価で
※3回目の視聴で☆4.5に上方修正
石原さとみは如何なのかとは思いましたが
『進撃の巨人』どうこう言わず今観る事に意義が有る最高の映画でした!!

<2016年ベスト2位>
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