四輪駆動27歳

シン・ゴジラの四輪駆動27歳のネタバレレビュー・内容・結末

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

音楽から演出からとにかくエヴァだった。

前半とにかくすごいスピードで有名俳優が秒単位でいり乱れながら役職が画面下に出るのを目で追い、まくし立てられる作戦会議をとりあえず掻い摘んで取り急ぎ理解する作業がなかなかスピードがあって馬鹿には難しい。
でもたぶん楽しむべきは作戦会議よりも日本が災害に見舞われた場合にどの様な過程を経て作戦会議が行われ末端まで指示が行き届くのかという流れ。ゴジラが上陸してから2時間強の間対策・救援等はほとんど機能しない。物理的に歯が立たないのではなく、東京都が破壊されるのを横目に無駄な手続きに手をこまねいているしかできないのが前半の政府。

ちなみに、にわかには信じがたいビジュアルのゴジラっぽいやつが上陸してきて「庵野……きさま、ゴジラになんてことを……」と思った。

ゴジラは何万年も生き続ける1個体だけの存在なのでオスメスもなく子供も産む必要がない。なので劇中でゴジラは何度か進化を遂げます。第一形態のゴジラがホントに気持ち悪い。深海で生きていた様だったから目は大きく進化しまぶたはない。だからもう顔だけ見るとものすごくシュール。ただ環境によって脈々と進化する様は最強というよりは神に近いので、その辺も是非見ていただきたい。

小難しい作戦や会議などのシーンが終わったら後はとにかく攻撃シーン。戦闘機やら戦車やらどんどん撃ちまくり。馬鹿なので「わー!かっこいいー!」という感想した思いつきませんでした。すごかったー!
さらにすごいのはゴジラです。口からビーム!わー!すごいー!さらに背中からもたくさんビーム!びゃー!すごいー!もうゴジラミラーボールみたい!
ここだけ語彙力が低いのはこのシーンが一番ワクワクしたからです。なす術がない感がすごい。

後半はゴジラを倒す方法を模索するわけですが、一筋光明が見えたと思ったら米国からまさかの「核で殺す」通達が。劇中ではなかなかに情のない米国が描かれています。
ちなみにゴジラを倒す作戦の名前が矢口プランと言うのですが、エヴァのヤシマ作戦がちらちら頭をよぎりました。
あとゴジラを倒す作戦チームの様なものを結成し、そのトップを主人公が拝命するのですが、チームのやり取りがもうまさにエヴァ。音楽もエヴァ。会議室にいるだけでここがネルフだと言われたら納得します。

この映画のスピード感はレンタルより劇場鑑賞が一番向いているかと思います。ぜひ劇場へ!