そぶ918

シン・ゴジラのそぶ918のネタバレレビュー・内容・結末

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

観終わって純粋に嬉しかった。
子どもの頃に観た怪獣映画の興奮とハリウッド並みのパニック映画を観れた感じがした。ちゃんと腐らず、お金のないせいにしないで自分達を信じて作れば日本でもこんなに大作映画が作れるというのが感動した。

庵野監督というのもあって内容はゴジラというか、完全にエヴァンゲリオン(笑)ゴジラは使徒でエヴァンゲリオンが出てこないネルフ(人間)対使徒(ゴジラ)だった。エヴァンゲリオンの出撃の時に流れる音楽が流れた時はやはり大興奮でした。ゴジラの放射能を吐くシーン、なんと背中からレーザーだしてアメリカ機を追撃するシーン、レーザーでビルをなぎ倒してくシーン、火の海になった東京をゴジラがゆっくり歩くシーンは鳥肌ものでした。エヴァンゲリオンにも似てるシーンあったから実写版見てる感じだった。

進撃の巨人のメンバーである樋口監督、長谷川博己、石原さとみが出てたので人間パートは諦めて観るまで鼻で笑っていたが、すいません謝ります。すごい緊張あってよかった。多分長谷川博己がミサトさんで石原さとみがアスカで竹野内豊がゲンドウなのかな?と思ってしまった。よくよく考えればあの矢口班の中にいた女の人も無表情で話す所はレイっぽかったし。石原さとみのアメリカ帰国子女の訛りはちょい気になった(笑)

樋口監督は脚本はほっといて、特技監督に専念すれば本当にすごい映画を撮る事が再認識した。

テレビのメイキングでやっていたが、長ゼリフをあえて早口でテンポよく進んでいったので映画に釘付けだった。
平泉成の抜けた感じだけど、重要な役も笑えて、よかった。
ゴジラが暴れるシーン、東京が破壊されてくシーンは本当に圧巻だった。あと実際にゴジラが現れた時に日本は何もできないし、しがらみが多いんだなーというのも風刺として入ってて考えさせられた。最後のセリフで日本はスクラップ&ビルドを繰り返して強くなったというのはゴジラ=災害、核、戦争に言い換えてもいいのかなと感じた。

久々、日本の大作映画で映画館で観てよかったと思える映画だった。
新幹線を始めJRの電車を無人ミサイルとしてゴジラに突っ込ませるのも面白かった。はぐれもの、オタク軍団の結束力も好きだった。
庵野監督はやっぱり天才だ。

トリビア。


・最初に海上で発見される「GLORY MARU」は、初代『ゴジラ』で最初の犠牲となる船、「栄光丸」の英語読み

・「ヤシオリ作戦」の名前の由来は、日本書紀でスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治するときに飲ませた酒「八塩折之酒」だそう。

・終盤で矢口己が指揮を取る科学技術館の屋上は『太陽を盗んだ男』のクライマックスと同じ場所。

・メインキャラの名前は、庵野秀明の妻である安野モヨコ作品が元ネタ。
矢口蘭堂は『ジェリービーンズ』の蘭堂。カヨコ(石原さとみ)、ヒロミ(市川実日子)、麗子(余貴美子)と女性陣は『ハッピー・マニア』から名前が取られている。

・劇中は円谷英二が生まれなかった世界という設定。「怪獣」の概念自体が存在しないため、劇中では一度も怪獣という言葉が使われていない。

長ゼリフは日本で一番長い夏から来ていて、その監督である岡本喜八が写真で教授役でしっかり写ってる。

オタクっぽい話し方で、「(核攻撃を)選ぶなよ!」というセリフも印象的だった高橋一生さんは『耳をすませばのイケメン役。
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