二宮和也にハマったし時期も時期だしって鑑賞。戦争関連の作品でSF系は見てこなかったんだけど、初めてのそれがこの作品で良かったなって。
冒頭から若さに焼かれつつ、恋してるなぁかわいいなぁって思ってたのに後半にゆくにつれふんわりと不穏さが漂っていく。
生き残ったあなたは幸せに、なんて簡単には言えない死者に妙に安心した。
置いていかれた側も置いていくことになってしまった側も覚悟なんて出来ていなくて、突然の出来事を受け入れるにはどうしようもなく時間が必要なのだと見せつけられたような気分。
生き残った誰も悪くなくて、死んでしまった彼だって悪くなんかないんだけど、でもどうしようもなく悲しんで、苦しめられている。それぞれの思いが描かれていてたまらない気持ちにされてしまう。どうしてあの子だけって思っちゃうじゃない。
戦争は運命なんかじゃないって分かってても、そう思わないとやり切れないよなぁ。
ほとんどが会話劇で成り立っているけれど、方言も聞き取りやすくて集中して見れたと思う。二宮和也の演技力は分かってたはずなのにああなんて可愛いんだろう、綺麗なんだろうってしみじみ思ってしまったな。