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肉体の門のMMのレビュー・感想・評価

肉体の門(1988年製作の映画)
3.9
良すぎ!
焼け野原の東京で、右も左も分からぬまま歯を食いしばって生きてきたかたせ梨乃と、怨みを胸に秘めながら気高く美しく生きてきた名取裕子の人生が交錯して輝く。
名取裕子があまりにも美しいもんだから、それだけで「パンパン」の下賤な響きもどこか遠くに逃げ去ってしまう。

刺青に色を入れ痛がるかたせ梨乃のクロースアップ、大喧嘩のシークエンスで画面中央に据えられた無関係な渡瀬恒彦が昨日の方向を見ながら煽ってるのとかが心に刺さった。
クライマックス、遠慮のない吹っ飛ばし方に良き時代の面影を見る。
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