日本映画界、芸能界のパワハラ、セクハラ問題が明るみに出た今観直すとなかなか真に迫るものがありますね。それが芸能界の重鎮である秋元康の企画となると、益々味わいが増すわけですが、この作品自体がそういった問題の産物なのではないかと思わざるを得ませんね。
序盤の島崎遥香と所属事務所社長のやり取りが厭ですね。「5年も芸能人やってたらもうわかるでしょ？真面目にやってりゃいいってもんじゃないって事くらい」
その言葉通り、主役に抜擢された他の子は演出家の餌食になります。この演出家がまた厭ですね〜。本当に気持ち悪い。小市慢太郎さんが巧く演じています。
中田秀夫監督の関心も芸能界の腐敗した状況を描く方に比重が置かれた為、人形ホラーの側面がだいぶ疎かになってしまいました。あの人形も何か芸能界に関係がある呪物だったらもう少しすんなり観られたかもしれません。
