ユカリーヌ

ザ・トライブのユカリーヌのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・トライブ(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【過去に観た映画】2015.6.29

字幕も吹き替えもなく、言語は「手話」だけの映画である 
というテロップが流れた後、
静寂に襲われるのかと思うと、
車の音、階段を上がる音、鳥の声など、生活音は聞こえるのだ。
   
言葉が発せられない分、その「音」だけが力を持って響く。
そして、喘ぎ声、うめき声、苦しみの声が耳につく。
  
観終わると、うわぁ~っと叫びたくなる。
そして、言葉を失い、暗澹たる気持ちになってしまう。
  
聾唖者の寄宿舎での話で、登場人物は、皆が聾唖の人で、職業俳優では無く、
オーディションで選ばれた人だという。
それだけに生々しい。
   
障がい者の映画でもヒューマニズムや感動を求めている人は、強く打ち砕かれる。
そこにはおぞましい悪、暴力と性。
ウクライナの殺伐とした情景。
女性は目をそむけたくなるシーンもある。
   
字幕がない為、観る者はまなざしや肉体の動きで、
想像力を働かせるしかない。
コンテンポラリーダンスのようでもあるが、
伝わってくるのは痛み、憎しみともどかしさ。
   
長く暗いトンネルを歩いて、歩いて、光を求め、やっと出口だと思って、出たら
断崖絶壁だったというような、救いのなさ。
   

ウクライナのトイレって、ドアも紙もないのかな。
放尿シーンがあるのだが、紙でふかずにすぐにパンツをはいていたが・・・。
   

モザイクがかかっていたけど、セックスシーンは
大胆かつ激しいけど、切ない。
69の時のカラダの肉の動きがエロいっ。
 
後ろの席の男性はグーグーと大きないびきをかいて寝てたけど、寝るかドヨーンとなるかかも。
ユカリーヌ

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