【ー毎日変わっていたのは、あなたじゃなくて、私の方だったのかもー】
18歳のある日から、毎日寝て起きたら顔が変わるようになってしまったウジン。
あるときは、男、女。年も子どもから老人まで。国籍さえも変わってしまう。
知っているのは母親と、親友だけ。
そんなウジンがある日、家具屋で見かけたイスに自分と似ているところを感じる。毎日毎日違う姿でイスに会いに行くウジンは、どんな姿の自分にも変わらず接するイスにどんどん惹かれていく。
そして、ある日、若い男性の姿のとき、イスを食事に誘って2人の中は深まっていくが、顔が変わらないように二日間寝ずにいたウジンはとうとう眠ってしまう。
起きた時には、中年の男になっていてー
★以下、ネタバレあり
もう、正直めちゃくちゃ良かった。
そら評価高いわ!!!
設定はあり得ないし、ファンタジー感あるんだけど、そういう設定の中での問題とかはめちゃくちゃリアルで泣けた。
そういう脳内お花畑みたいな感じじゃないのがめっちゃいい。
ウジンがイスに打ち明けて、2人で過ごしていく中でも、幸せの中にいろんな歪みが出てくるのがめちゃくちゃリアル。
イスの、毎日毎日違う姿形になる好きな人に対する気持ちが切ない。
自分ではウジンを見つけられず、ウジンがイスを見つけるのを待つのみ。約束の手の握り方で。
でも、積み重ねられないのが辛い。
毎日毎日新しいウジンに会い、触れられる時が1番怖い。これが私の好きな人好きな人って言い聞かせてるって言葉かなりズンときた。
そう思ってしまう自分に嫌気がさすところも。目を閉じると安心するって。
イスは周りの人にも、相手を取っ替え引っ替えしていると思われて、薬も飲み出して。あのシーン辛かったなあ…
ウジンがイスのために別れを選ぶ切なさも、イスの一回ほっとしてしまう気持ちも。たまらんよ。
でも、最後は本当に良かった。
ウジンの親友がいいやつすぎて最高だった。母のエピソードも良かったなあ…
あと、前情報として知らなかったから、上野樹里がまあまあ良い役で出ててびっくりしてテンション上がった。え!?上野樹里ちゃう?あれ、やっぱり上野樹里や!!みたいな。