このレビューはネタバレを含みます
人生の分岐点において、目の前にいる人と向き合いながら様々な選択をしていく状況になったとして、どうすることもできないこと（しかもなかなか受け入れ難いこと）を受け入れなきゃならない場面は当然あると思う。その決断も、決断までの過程にもめちゃくちゃ心に負担をかけるはずだから、自分自身がおかしくなるかもしれない。それでも一緒にいることを決断したイスは凄いし、そうしたいと思わせるだけの魅力を持ち合わせているウジンも凄いな。最後「（いい意味で）映画だな〜」と感じてしまって、あーこれがわたしの価値観なんだな、と思った。
設定こそ非現実的だけど、ところどころでぶつかる葛藤がぜんぶリアルで唸ってしまう…別れて悲しいのにどこかほっとしちゃう、みたいな…。見た目か中身かみたいなとこに落ちそうだけど、なんかもっと深い話な気もした…多様な愛。シーンとキャストの組み合わせで「なんだ結局見た目じゃん」になりがちなのが惜しい。（まあそうなっちゃうこと自体、わたしたちがいかにルッキズムに捉われてるかってことなんだろけど。）120分の中で描かれなかった２人だけの歩みがあるはずだし、イスの決断は絶対そうじゃないはずなのにな。
こんな困難な題材で深く、でも軽やかに描けるの凄すぎる。すき。
