空衣

ビューティー・インサイドの空衣のレビュー・感想・評価

ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)
4.9
毎朝目覚めると外見が違うーーー。
ずっと観たかった本作、3年越しに叶った。(最初に観たい作品としてclipしていた)

そんな状況下で職業どうしているのかと当然の疑問が湧き上がったが、なるほど家具職人でした。

「でもイスは僕の姿が変わるおかげで
世界で一番たくさんの人に愛される女性になる」幸せ絶頂期のセリフ
主役を123人が演じたとか

老若男女問わず予測不能な変身をするので、子ども(ヤクルトで乾杯)にも外国人(韓国語が話せなくなる)にもなってしまう。
話を聞いたりベッドで共に眠ったりする以上に、多種多様な衣服、メガネ、靴、などの小物を見たとき、真にウジンの生活を目の当たりにできるのだ。

でもウジンは毎日変わる外見で、イスを不安にさせていることを見過ごしていた。
「ウジンに別れようと言われたときホッとした」とのイスの独白は、知っていても聞きたくなかった言葉

「毎日同じ顔をして 違う心で揺れていた
変わっていたのはあなたじゃなくて私の方だったのかも」

“実は父親もそうだったの”エピソードはいらないんじゃないかとは思ったけれど、ウジンの母とイスを重ね合わせるには お手本 が必要だったのだろうか。

プラハまで会いに行ったとき、とっくに涙腺崩壊していたことに気づいた。告白も結婚も、「このまま側にいよう」なんて言葉、毎日自分の身が変わってしまうウジンには絶対に言えないセリフだったのだから。
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