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はじまりへの旅のkamuroのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.5
ロードオブザリングのアラゴルンがキリスト教徒共に土葬されそうになってる仏教徒の奥さんを火葬して、その灰をトイレに流す話。

いきなり冒頭から鹿を殺すシーン。

見る人が見たら「暴力的!子供なのに!」とかなるかもしれないけれど、一見普通そうに見える人たちだって、残酷なゲームをしてたり、子供だから知らなくていい、なんて傲慢にも決めつけたりして、そういうのも暴力的なことかもしれない。
決して彼らだけが異常な訳ではなくて、異常なものを異常とも思わない"常識人"も本当はおかしいのかも。

くそみたいな葬式を、奥さん自身の遺書でぶち壊すシーンはカタルシス感じられるし、家族皆で結託して万引きしたケーキでチョムスキーの誕生日を祝うのは笑える!

最後に、望み通りに火葬される妻を祝うシーンは美しい。
思わずこちらも混ぜてくれ!みたいな気持ちになる。

実に"興味深い"映画でした。
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