しお

はじまりへの旅のしおのネタバレレビュー・内容・結末

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

長男、1917の伝令の人や!!


スーパー超人を養成するナイスガイの子育て映画かと思ったら、いろんな正しさの対立が描かれてて、けっこう重たいメッセージがあるのかなって感じた。

お父さんは、子供が生きていく力を持てるように。
子供たちは、お父さんの教育を受け入れつつ、外界への興味ももってる。
妹夫婦は、世間一般からはみ出さない事が大切だと思ってる。
おじいちゃんおばあちゃんは、娘と孫の苦難を取り払いたく思ってる。
それぞれ重なる部分と相容れない部分があって、全部を並び立てることはほとんど不可能だったんだなと思います。

最後の方、お父さんがいろんな想定外重なってへこたれて俺はもうダメだぁ_(:3 」∠)_状態になるけど、子供たちがお父さんを慕ってたのは本当で、何がかえるべきことで何を変えてはいけないのか、ってことを再認識したのかなと。そして、農場で自給自足をしつつ世間との関わりも持つハイブリッドな新生活様式を形成したところで終わった。
本当のラストの何秒か、いい意味で間延びした時間というか、それまでの妥協を許さないギッチギチ感がなくなってて、いい感じじゃん、ってなった。
お父さんもお母さんが居なくなって、子供たちにとって何がいいのか、どうすればいいのか、悩みの中にいたんだなと逆説的に分かる。

全体を通して分かりやす〜い感動ポイントとか泣きポイントもなかったし、終盤のシーン冷静に振り返ったら割とホラーチックな部分あるけど、割と清々しさ多めの読後感?観賞後感?になりました。

何が大切かを見極めるのって本当に大切だね。
しお

しお