しお

フリー・ガイのしおのネタバレレビュー・内容・結末

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

みんな、FREE GUYだと思い出させてくれる。

英語得意じゃないので間違ってたら恥ずかしいですが、FREE GUY(モブ)とFREE GUY(縛られない人)のダブルミーニングのタイトル。劇中にその捉え方を変えさせることで鑑賞者自身も、本来何一つ縛られることのない個人だとハッとさせる、そんな映画なのではないかと感じました。
プログラム上の世界であるFREE CITYで設定を超えてもがいているガイ。それに比べて私たちのなんて自由なことか、と勇気づけられます。
実際はしがらみや環境で条件が付いている現実はありますが、不可能エモートやバグやチートのない世界で生きていることもまた事実ですしね。

2回目のミリーからのキスエモート
妄想だとガイのキスエモート解析して再現したことにしました。それもまたエモい。
それでガイが全てを思い出すのは奇跡のようでいて、実際はプログラムの働きで、とはいえ私たちも脳神経の繋がりこそが記憶であることを思えば、やはりこれは人と同じ働きで、私は情緒的に奇跡が起きたと言いたいです。(聞きかじった話なので違ってたらすみません。)

Dudeは観賞後に調べましたが「お前、アイツ」みたいな意味らしいですね。GUYよりも"イカしてる"みたいなニュアンスあるんでしょうか?詳しい人いたら教えてください。
マッチョになったガイの姿でしたし、おそらく対戦するときにプレイヤーの外観や技
を模倣して現れる系の敵ですね笑

ここでゲーム映画の醍醐味、別作品とのクロスオーバーで熱盛!になるところでした!詳細は劇場でどうぞ!
最後の決まり手がアレはガイのいい人部分が反映されててすごいよかったです。愛が溢れてますね。

終盤のバディの橋上での一言。「私たちも大切(マター)だ。」(確かこのようなことを言ってた)
おそらくというか、確実にBlack Lives Matterを意識してますよね。エンジョイ映画だと思って見てたら不意にグッと来ました。こういうのニクいですよね。

ゲームの中で、行動がプログラムによって規定されている。全く自由ではなくリアルでもない世界。その中で確かに自我を持つ彼ら。バディは本当にいいヤツでしたね。「この瞬間は紛れもなくリアルだ」って一言にシビれました。こっちの世界に居たら是非友達になりたいです。

物語の展開やラストは若干のご都合を感じましたが、今作の本質はそこではなくて、そこに至るまでですでに語られた、と満足できました。
しお

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