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クリード チャンプを継ぐ男のmitoのレビュー・感想・評価

4.1
ロッキーの後継的な作品。

アポロに実は隠し子がいたという設定で、彼がロッキーに教えを請い、ボクサーとして成長するまでのお話。

アポロと愛人の間に生まれたアドニス少年は喧嘩に明け暮れ施設での生活を余儀なくされていた。そんな彼に救いの手を差し伸べたのが、アポロの妻メアリー・アンだった。
彼女は彼を何不自由無く育て、証券マンになるまで育て上げた。あえてボクシングの世界から引き離す教育を行ったメアリー・アン。しかしアドニス本人は次第にファイターとしての本能に抗えなくなってゆく。。。

そして、彼は父親の好敵手であったロッキーの元を尋ねるのだが、この世代交代が非常に上手く言っている事に驚き。
それこそ、今までのロッキーシリーズは世代交代の波に立たされているのに、そこを敢えてロッキーで…、ってのがひとつのアイデンティティの感もあったのに、そのロッキーにファンが納得できる形で、ある意味の引導を渡したのは地味に凄い事だと思う。
シリーズの中軸であるロッキーが脇役に徹して、ここまでのクオリティを残せるのは純粋に脚本や監督の手腕が良いと言わざる得ない。
それもその筈。「フルートベル駅で」の監督、脚本ライアン・クーグラーが本作の監督らしい。フルートベル駅での「過剰に盛り上げず、淡々と描く事で内なる熱をひしひしと感じる」要素はこの作品にはドンピシャ。

あとは、ロッキーを過去の人と描く事で現実で名所と化したフィラデルフィアの観光スポットが作品内でも同じ意味を持っているのも面白い。ロッキーの銅像があっても違和感無い。現実にフィクションが近付く瞬間を楽しめる。

あとは、さっきも言った通り、映画として純粋に面白いため、新規の人も普通にボクシング映画として楽しめる。流石に、ロッキーとアポロの関係性くらいは掴んでおいた方が楽しみが倍増するのは当然だが。コンセプトや狙いは同時期に公開したスター・ウォーズと非常に近く、「オールドファンには懐古出来る要素が多く、そこが直接的に感動要素になるが、新しい事もしっかりやっている」という点は殆ど同じ。
新しい事という意味では、過剰接待とも評されているSWより、挑戦的ではある。