言わずと知れた「ロッキー」シリーズのスピンオフ作。
孤高の男アドニスがクリードという名を背負って
徐々に家族を築き上げていくというストーリーは
「ロッキー5」や「ロッキー・ザ・ファイナル」でも共通した話で
ある意味スタローンの人生・作家性に依るところが大きい。
ただ過去作でスタローンが年をとったことで
ボクサーとしての再活躍させることが難しい中で
若きアドニス・クリードの物語として再構成してるのが素晴らしい。
もちろんクリード、そしてロッキーがいるからこそ出来ることだけど
本作では出来る限り「ロッキー」の要素を薄めているのも好印象。
超有名なロッキーのテーマはここぞという時まで封印するし、
フィラデルフィア美術館の階段も見せない。
あくまでもアドニスの物語としているのが好印象。
撮り方も今までのロッキーにはないワンショット長回しの多用など
新たな「チャンプを継ぐ男を描く映画」として非常に素晴らしいと思う。
