アキラナウェイ

エイリアン:コヴェナントのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.2
エイリアン祭り、ラスト!!

前作プロメテウスから11年後—— 。

2104年、植民船コヴェナント号は、船を管理するアンドロイドのウォルター(マイケル・ファスヴェンダー)、乗組員15人、2,000人の入植者、1,000体以上の人間の胎芽を乗せ、惑星オリガエ6に向けて航行中、突如発生したニュートリノの衝撃波を受け、甚大なトラブルに見舞われる。

もう、のっけから色々と上手くいかない。

ジェームズ・フランコ演じる船長が、冷凍睡眠のまま燃えて死亡。合掌。副長が船長を務める事になるけど、皆んなが言う事を聞いてくれないとイジける。器、ちっちゃいなぁ。

前作以上に、乗組員の行動のおバカさに拍車が掛かっている。

惑星オリガエ6という入植地を見つける迄に膨大な時間と手間を掛けていた筈なのに、もっと良さそうな星を見つけたからそっちにしようと急遽計画変更。で、エイリアン騒動に巻き込まれる。言わんこっちゃない。寄り道しなきゃいいのに。

冷凍睡眠されたままの2,000人の入植者が気の毒過ぎる。こんなおバカなクルーが、彼らの命を預かっているんだもの…!!

地球に似た環境だから、酸素があるからとヘルメットなしで上陸。ハイキングにでも行くのかな?っていう程の軽装。

黒い胞子を吸い込んで、ハイ、感染。

血で滑る事2回。ハイ、転倒。
ドリフかな?

そこで銃を乱射すれば、可燃性の何かに当たって爆破する事は素人でも想像出来るのに、ハイ、大爆発。

リドリー・スコット監督は、人間よりもアンドロイドにご執心の様。だから人間達がこんなにも滑稽に描かれるのだろうか。

監督は代われど、シリーズを通して必ず1体のアンドロイドが登場し、人類の味方をしたり、敵に回ったりしてきた歴史を振り返ると、白濁した体液やグロ描写等、アンドロイド絡みのシーンはどれも印象的。

前作から続投のマイケル・ファスヴェンダーが良い。

今回は旧型と新型の夢の共演。
たて笛の吹き方を教えてもらって仲良くなって、マイケル・ファスヴェンダーのマイケル・ファスヴェンダーとのキスシーンなんて、もう誰に対してのサービスショットなんだろう?

でもさ、金髪だったのが髪の毛切ったら黒髪になって、見た目を寄せてきた時点でオチが読めてしまったんだよね。わざわざ髪の毛染めたのかなぁ?

終盤が駆け足気味。

終始泣きそうな顔のブサ顔ヒロイン、ジャネット(キャサリン・ウォーターストン)が、何の脈絡もなく、いきなり強くなるの、なんでよ。

前作と比べて良かったのは、フェイスハガーや正統的ヴィジュアルのエイリアンがしっかり登場してくれた事。真っ白なネオモーフもキモくてよろしい。

プロメテウス+コヴェナントでの流れは面白かったと思うけど、個人的には1と2でエイリアンのピークは既に迎えていたんだな、と改めて実感。

「エイリアンVS. プレデター」はスピンオフと捉えて、お祭りは一先ずここまで。お付き合い頂きありがとうございました。