てん

エイリアン:コヴェナントのてんのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.3
エイリアンの前日譚2作目。
監督は再びリドリー・スコット。

前作から引き続きのマイケル・ファスベンダーの存在感が強くて、役者としては素晴らしいなと思う一方、シリーズ作品として見ると、このキャラクターが根源的なのかと思うと、興醒め感すらある。

1作目の"何かよくわからないけど怖い"の部分を、アンドロイドが…とか、人間の嫌な部分の集合体みたいなデヴィッドが…っていう感じで、余白部分を埋められていくので、そこはわからないままが良かったです…って気持ち。


内容としては、タイトルに"エイリアン"と付けているだけあって、エイリアンはたくさんでてくるのは良かった。
大きいのは怖いけど、小さいのは、すばしっこくて銃弾が中々当たらなかったり、虫みたいな怖さがあって、それはなるほどとも思えた。

ただ、人間の行動が私情で動きすぎて、結局全滅するお決まりのパターンだったのは、何とも間抜け感が強い。

主人公もちゃんと周りが見えているようで、気づかなかったのでしたってオチは、見てるこっちですら分かるのに…と、浅すぎて残念。



以下、余談ですが。

相変わらずキャラは深掘りしないでサクサク退場していくのはお決まりなんで別にいいんですけど、観終わった後に未公開映像を見まして。

そこでは、コールドスリープに入る前に船内で簡易的なパーティーをしているシーンがあるのだが、これを本編に入れておくだけで、乗組員たちへの思い入れがだいぶ変わってくるのになぁ…と思う一方で、冒頭は人間とアンドロイドの対話部分を移す方が、デヴィッドの行動に繋がるし…と考えると尺とかの関係上、切らざるお得なかったのかと思うと、編集って難しいなと思う。

それでも、本編に入れた方が良かったと個人的には思いますけどね。
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