このレビューはネタバレを含みます
まず、今までのエイリアンシリーズのような、緊張感やハラハラ感を期待していると、肩透かしです。
どういうことかというと、今までのエイリアンは、前後の繋がりはあったとしても、基本的には「突如エイリアンが現れて、みんなパニック。協力して退治」というように、勧善懲悪が本質だったと考えます。一方、プロメテウスも今作も、エンジニアやデイヴィッドにフォーカスして「生命とは何ぞや」的な哲学的なテーマが掲げられているのです。
そういった背景のせいもあるのか、どことなく、エイリアン自体は、壮大なテーマを引き立てるための脇役のような立ち位置で登場してしまい、だいぶ恐怖感が削がれていました。
特に、戦闘シーンを切り取ってみると、未知との闘いといった、手探り感があまりなく、最後の船内での戦闘に至っては、ダニエル無双ともいうべき、リプリー姐さんもびっくりの頭キレキレぶりを披露して、エイリアンなすすべなしでした。
3部作ということなので、今作だけを評価してもしょうがないのかな、というのが個人的感想ですが、プロメテウスで見られなかった、エイリアン大暴れを見たかった自分としては、少し残念な作品だった、というのが正直なところです。
あと、エリザベス博士死んでたのもちょっと残念でした。