さすらいの旅人

クレヴァニ、愛のトンネルのさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

クレヴァニ、愛のトンネル(2014年製作の映画)
3.2
明太子のおにぎりは持参できなかったけど…。Amazon Prime 配信視聴。

ウクライナのクレバニ村に実存する「愛のトンネル」で撮影が行われたラブファンタジー映画。ここは緑に包まれた幻想的なトンネル風景が見れる観光スポットらしい。
また、伝説として、そこでキスをしたカップルは願い事が叶う。さらに、死んだ人の生命が復活する奇跡のトンネルとも言われている。

主人公は20年前に不慮の事故で死んだ恋人に会うため「愛のトンネル」へ向かう。しかし、そこでの出会いには…。
本作は関口監督の個人的思入れが相当あるらしく、ファンタジー映画ではあるが、個性的でレトロ感溢れる映像となっている。
まず、緑のトンネルの息をのむ幻想的なシーンは、緑の美しさと太陽の木漏れ日が綺麗で圧倒された。こんなに美しい世界があるのかと驚くと同時に行って見たいと思った。

高校教師と女子高生の禁断の恋が根底にあるドラマだ。恋人役の未来穂香が大きな目と愛くるしい笑顔で好演している。緑のトンネルの中ではまるで妖精のようだ。
本作は8ミリ撮影機と映写機、そしてその画面が過去と現在関係なく出てくる。現在は当然として、20年前でも8ミリは消えていたはずなのになぜ? これは監督の昔からの趣味とのことでした(笑)。

本作はどちらかと言うと風景描写などの映像は綺麗だ。しかし、物語は重く暗い。緑の世界観は理解できるが、主人公にはあまり共感出来なかったのは残念であった。
あと、映画にも出てくる明太子のおにぎりが食べたい!