採点には意味がない作品

♬ ラッキーナンバー ♬
ニコラス・ブラザースのパフォーマンス

https://youtu.be/7IBteauWsHA

この映画が製作されたのは人種差別真っ盛りの時期。
一般の白人と黒人とは同じ施設に入るにも別々に分けられていた。
それは映画館でもまた同じ事。

そこで生まれたのが《黒人専用映画》の存在。
当時の黒人スター達がパフォーマンスを発揮する〝 オール・ブラック・ミュージカル 〟が数多く製作される。
殆どは１０分〜２０分前後の短編で、この作品も約２０分くらいの短さ。

内容自体は、本当にもうどうでもいいくらいに何にもない。
一言で言ってしまえば、人気のラジオショーに集まる人達。

ただそれだけ、、、

だが、その中でニコラス・ブラザースが。♬ ラッキーナンバー♬をバックに最高に楽しいタップを披露する。
はっきり言ってしまえば、ただそれだけの事でこの他愛の無い短編が、未来永劫永久に残る映像にまでなってしまった…と言って良い。

YouTubeでは、このナンバーにリスペクトを感じているダンスフアンが多くおり。同じくニコラス・ブラザースの残した遺産を「再現したい」と言った様に。『stormy whether』であったり、『遥かなるアルゼンチン』（ Down Argentine way）の時のタップを再現する映像が多く投稿されています。

このナンバーが多くの人に愛されている理由の１つとして。ニコラス・ブラザースの２人が、『踊る海賊』撮影の時に発生したジーン・ケリーとの間のトラブルからハリウッドでの映画出演を諦め、仕事を求めてロンドンへと旅立った事。

その結果として♬ ラッキーナンバー ♬撮影から５０年後。多くのハリウッドスター達と共にロンドンでのチャリティーライブの時に、♬ ラッキーナンバー ♬をバックにしてのタップが熱狂を持って迎えられたのです。
（１９８１年のアカデミー賞で、２人をトリビュートする映像が使われたのがキッカケでしょうか）

１９８５年 ロンドンでのチャリティーショー音源（これはCDを所有していますが、音源の最後だったので大トリでの出演だったのでは？）

https://youtu.be/aYatCx-9Z3w

その後、レジェンドとして。人種を越えて尊敬を浴びた２人は、華やかなスポットライトを浴び伝説のタップダンサーとして人々の心に残り続ける存在へと返り咲いた。

↓の映像では前年に製作された、ニック・キャッスル監督、サミー・ディビスJr.主演の『タップ』（レビュー参照願います）出演による影響も大きかったのだと思う。

１９９０年の ♬ ラッキーナンバー ♬

https://youtu.be/dR9u7KzlMw4

ニーナ・メエ・マッキニーが可愛いだけの映画
この時代のタップダンスは良いものだ

★★