まいこ

アリスのままでのまいこのレビュー・感想・評価

アリスのままで(2014年製作の映画)
3.3
若年性アルツハイマーの女性アリスが記憶を失っていく日々をつづった全米ベストセラー小説「静かなるアリス」を映画化し、アリス役を演じたジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したドラマ。

ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に自宅までの道がわからなくなるといった事態が続く。やがて若年性アルツハイマー症と診断され、家族の介護もむなしく、アリスの記憶や知識は日々薄れていく。そんなある日、アリスは記憶が薄れる前に自らパソコンに残したビデオメッセージを発見し、自分が自分でいられるために、画面の中の自分が語ることを実行しようとする。

本作より現実はもっと悲惨な状態になるのが通例らしい(他レビュー参照)。
終盤のあるシーンで人間関係をアリスが突き放す瞬間がある。それ以降のアリスの心は確実に死にかけているのに関わらず、隙間にみえる"生"はなんとも残酷なもの。最早本人にはどうすることもできない。目に見えない境界線が出来てしまう。ここの表現が秀逸すぎて心に残った。辛い。
ジュリアン・ムーアの演技力に拍手。
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