記憶がなくなる病気を題材にした映画って結構あると思うんだけど、なんかどれも同じ感じで涙誘う感じであんまり好きじゃないんだよね. だから、この作品も観るの躊躇してたんだけど、なんだろう演技が上手なのかな？いい意味で強烈な衝撃を受けた.
人間の尊厳とは何か、って議論をした後だったからなのか、すごい色んな視点で観てしまった.
大学の授業でやったんだけど、人間の尊厳ってさ、他者ありきなのよね. 他者の存在が根底にあって、その上で、どんな状況であっても誰かの役に立つことはあるってゆーことが人間の尊厳なんだと思う. このアリスの場合はちょっとこの事を考えるのが難しいけど、多分最後まで尊厳を守られてきたかと言われるとそんなことないんじゃないかな...
唯一、リディアはアリスの人間としての尊厳を守ってきてたのかもしれない.
普通に喧嘩して、でもその原因も後からだけど受け入れて...
他の人達もアリスに優しかったけど、アリスの存在を無視して話をしてたり、アナはアリスにメモする必要はないって言ったり... なんだろうな、優しいのと尊厳を守るのってなんか違う気がする.
アリスのスピーチはすごく衝撃的で頭から離れないんだけど、あの時アリスは尊厳を守られていたなーって思う. 他者のためになっている、何かに貢献してる、みんなと繋がっている、そんな感覚がアリスはあってとても幸せそうだったのかなーって.
ホロコーストの授業でもやったけど、他者の存在が人の心を生かす糧になるのかもね.
それとは打って変わって、アリスの家族のこと. なんか嫌だなって思うこと多々あったけど、ある意味リアルだなって思う. アリスの夫の仕事に打ち込む姿は確かにアリス目線だと、あと1年でいいからかまって、一緒にいてって思うのは当たり前で... でも彼は、ある意味アリスをアリスのまま扱ってるから、いつものように仕事をしてるのか？ んーわからない. いくらアリスはアリスであっても、以前と変わらないってゆーのはやっぱり無理なんだよね. でも、接し方は変わったとしても、アリスはアリスだから、状況に合わせて人間としての尊厳を持たせてあげるべきだと思うのよね.
わーなんか上手く説明出来ないまとまらない. まだまだ知識足りないし、考え方浅いな〜. とにかく、色々なことを考えさせられる作品でした.
原作気になる...
