mizuki

ボーダーラインのmizukiのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.1
面白かったです!緊張感がすごいすごい!ヴィルヌーヴ監督はやっぱりいい映画をつくりますね〜笑笑

映像がものすごく綺麗で見やすくていいな〜と思って見てたんですがやはりディーキンスさまでした!納得 笑笑

ストーリーが少し複雑すぎて、特に日本ではなかなか馴染みのないことが多く、どこまでがわかってるべきことでどこまでがわかってない情報なのかの区別がつきにくくその点が少し見にくいなとは思いました。

ですが、デルトロさんとジョシュ・ブローリン、違う映画だったら癖のある悪役コンビですが、味方になるとほんと心強い…と思ってたんですが…とにかくこの二人がほんとにかっこよくてよかったです!なんか世の中を知り尽くしたような老獪さを醸し出し、ジョシュ・ブローリンは少しそれを皮肉るような感じの振る舞い、デルトロさんはそれを自分の中にぎゅっとしまい込んでるようで、対照的なキャラ設定で見やすかったです!そんな二人が若造達を利用翻弄して、世の中甘くないんだぞって教える説教感が良かったです笑笑 特にこのデルトロさんのキャラはいろいろあったりして特に興味深くかっこいいキャラクターだなと。

エミリーブラントのキャラも良かったです。エミリーブラントも視聴者も持ってる情報がほぼ同じなので、感じる緊張をこのキャラとリンクさせて見ることができて楽しかったし、実際に物語の中に入り込んでいるようで、とてもこの映画で大切なキャラクターでした。
その相棒キャラはあまり好きではないですが個性的だったので、まぁこれはこれでいてもいいかなと。

ちょこちょことメキシコのある家族を見せるシーンが挟まれるんですが、個人的にはあまり好きになれない構成でした。句読点的な構成の仕方で、しかも物語で終盤関わってくるわけですが、少し主人公達のシーンとの緊張感の落差が激しすぎてせっかくの緊張感がゼロになってしまうのが嫌でした。たぶん箸休め的なものも狙っていると思うんですがそんなのいらないし、退屈せず緊張し続ける2時間の方が楽しいです。しかも落差が激しいためこのシーンにきっと隠された驚きの伏線があるんだろうなといろいろどうなるのか考えるんですが、物語との関わり方はほんとに素直でそのままの意味だったので、そこも肩透かしかなと。

ドキュメンタリー系を想像してたんですが終盤に差し掛かって今まで押し隠してしまいこんでいた人間味がじわじわとあるキャラを通じて滲み出てきて、キャラの個性とだぶっててうまいなぁと笑笑

フロンティア三部作の中ではダントツで好きでした!
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