rage30

コンフェッション ある振付師の過ちのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

元恋人の息子に父親である事を疑われる、振付師の話。

元々が戯曲だったという事で、舞台がほとんど主人公の自宅に限定され、出演者3人の会話劇で進んでいきます。

作品の性質上、俳優の演技に頼る部分が大きいと思うのですが、印象的だったのはパトリック・スチュワート。
プロフェッサーXを始め、静的な役柄を演じるイメージが強かったので、本作のハイテンションで下ネタを言いまくるキャラは新鮮でしたね。

物語的には親子の確執と和解を描いた話なのですが、かなり憎しみ合っていたわりには、終盤であっさりと和解してしまうので、ちょっと肩透かし。
会話で解決するのが物足りなく感じたんですけど、元が戯曲じゃ仕方ないか…。

あと、ラストで主人公が父親ではない事が分かるわけですが、主人公は長年の胸のつかえが取れて、スッキリしたと思うんですよ。
でも、息子の方は何も解決していないし、むしろアイデンティティ・クライシスをより深めてしまった気がしてなりません。

俳優達の熱演もあって、それなりに引き込まれてしまうのですが、あまりにも画変わりがないので、映像的には少々退屈。
「果たして、これを映画でやる意味があったのか?」と、疑問に感じるものがありました。
演技を見るだけなら、映画よりも舞台の方が生の空気が伝わって面白いだろうし、映画化するからには、映画ならではの何かが欲しいところです。
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