ミュージカル映画です。
きらびやかでパワフル。
音楽も良くて、登場人物達が歌い踊るミュージカルシーンは圧巻です。
高い歌唱力と貫禄ある立ち振舞いを見せる主演のヒュー・ジャックマンに、ミュージカル映画の経験充分なザック・エフロンといった実力あるキャスト達のパフォーマンスによって映画の支柱が出来上がっていました。
また、私には物語の方もかなり響きました。
貧しい出自を持つ主人公バーナムは、裕福な家の出の妻と、貧富の差を越えた結婚をしました。バーナムは家族を幸せにすることを強く誓っているため、それだけ強く自分の過去に対するコンプレックスを感じています。こういった"コンプレックス"というものをテーマにして、この物語は描かれます。
「コンプレックスを撥ね飛ばして、自分らしく輝く。」
前向きに行動し、共感する人もたくさん出て来ます。
しかし、人の心の本音というものは変わらないとばかりに、台詞の端々から偏見のようなものも感じ取らせてくれるし、光に目がくらむ様子もまざまざと見せられます。
だがしかし人間一度道を誤っても、より一層その気持ちを強くしてやり直すことができるということも教えてくれました。
そして迎えるクライマックス。
登場人物達の抱き続けた思いが、力強い音楽と歌となって観客の胸を打ちます。
観終わると幸せな気持ちになる、とても良いミュージカルでした。これはまさに、世界一のショーです。
