あまりにも無意味に複雑すぎて関心を抱きづらいストーリーが、原作ゲームに倣った故なのかそれとも映画独自のアレンジを試みた末の失敗なのかは分からないが、とにかくつまらないという事ははっきり言える。
アクションシーンは振付も撮り方も見事だが、現世とのクロスカットのやり過ぎで没入感が著しく妨げられてしまっている。
強い画と役者の顔面力で映画を引っ張る監督のパワーは垣間見れたので、前作「マクベス」は観てみたい。
マイケル・ファスベンダーとマリオン・コティヤールが映画の格を押し上げつつも(特にラストシーンでのマリオンは素晴らしい)、この2人はこの映画に勿体無いのではという気もしてくる。
怪作「ロブスター」でもスパイ役でオールスターに埋もれず気を吐いたアリアン・ラベドが、短い出番ながら華麗なアクションと目力で印象を残す。