皆様は、美しいものや美しい人は
お好きですか?
聞くまでもないですよね。
美しさには
誰もが目を奪われ、心惹かれると思います。
ただ、全ては表裏一体。
美しいものには、
醜さも潜んでいるのかも知れません。
コチラは、そんな映画。
タイトルは
「ネオンデーモン」
ここからはあらすじ。
本作の主人公ジェシーは、類稀なる美しさを持った少女だ。
彼女がモデルとして瞬く間に評価を得ていく一方で、周囲のモデル達の妬み嫉みは肥大化していく。
そして彼女自身も自らの美しさに理解を深めるほど邪悪に染まっていくのだが、、。
という感じの映画なんですけども
煌びやかな世界の闇を
美しく残酷に描いた作品です。
モラルをなげうってまで醜く「美」に手を伸ばす人間の気持ちは僕にはわからないしわかりたいとも思わない。
けれど、例に出すなら
かつてハンガリー王国に実在した貴族であるエリザベート・バートリという女性。
彼女は、自分の肌に若い女性の血液がかかると美しく見えるという理由で殺人を繰り返したそうだ。
これは間違いなく異常だ。
けれど、この映画で描かれているのはエリザベートが追求したような美に似ている。
ただ、こんな異常なものではなく誰もが語るような一般的な美しさに価値を持たせてしまっているのは他でもない僕達自身です。
そうだとするならば、美しいと褒められたい。
憧れのあの人みたいになりたい。
そう強く望んでしまうあまり狂気が生まれてしまうのもまた、
僕達一人一人に少しは責任があるのかも知れません。
本作は、
誰もが憧れを抱く「美」というものに介在する闇に目を向ける機会になると思うので良かったら是非観てみて下さい。
映像も音楽も魅力的で
美しくも恐ろしい作品です。