このレビューはネタバレを含みます
パート1よりパート2、パート2よりもパート3の方が戦闘シーンは良くなっていますが、今回は抜群に戦闘シーンが良かったです。冒頭と最後の戦闘シーンだけ見れば相当クオリティの高い映画だと感じました。
ただ、その反動か、他のストーリー部分はこれまで以上にダイジェスト感が否めませんでした。今回は幾月の裏切りと順平とチドリの別れが見せ場だったと思うのですが、幾月はこれまでほとんど出てきていないために裏切られても「ふーん」という感じになりますし、チドリの登場もいきなり感が強く、そもそも何で順平がそんなにチドリを大切にしているのか未プレイ者には分かりにくくなっていました。順平が主人公に抱いている嫉妬心みたいなものもオミットされているので、欠けた何かを順平とチドリが互いに求め合っていたという構図も失われており、感動も一緒に減衰していました。
そのくせ温泉シーンや部屋から転落するシーンはやたら長尺で描かれていました。しかしここが難しいところなのですが、個人的にはこの温泉のドタバタをアニメで見れれば嬉しいと思っていたので、これはこれで良かったです。このシーンから主人公もやたらと感情的になるので余計に面白かったです。
映画としてはようやく主人公が人間らしくなるので、一番感情移入しやすいと思います。まだまだストーリーが残っているので、パート4もさらにダイジェストになりそうで怖いですが、戦闘シーンとコメディシーンをとにかく楽しみにしたいと思います。
