maya

ピンクとグレーのmayaのネタバレレビュー・内容・結末

ピンクとグレー(2016年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

話が二重構造になっていた。
映画の中で映画を撮っている設定であったが、それを映画の後半になるまでまったく予測させない展開構成で非常に驚かされた。主人公だと思われていた人が実はただの映画の演者であって、それまで脇役だと思われていた人が主人公だったところが非常に面白かった。
映画の中の映画では、純粋で少し切ない綺麗な青春の話、登場人物もみんな純粋な感じだったが、それとは反対に現実はその映画の中での登場人物を演じていた役者たちの汚い性格が浮かび上がってきて、最終的には本当の主人公が慕っていた映画の中で綺麗に描いた人物が、はたして本当に現実でも綺麗な生き方だったのかわからなくなって苦悩する主人公の心情がよく表れていた。
特に後半の現実を描く際、映像をモノクロで表現することで、観ているこちらに色を想像させ、主人公の苦悩を表現したほか、少しグロテスクな場面も不思議とカラー映像よりもグロテスクに見えた。
最後の終わり方はよくある形だとは思うが、言葉を言い捨てて終わる辺りが作品をまとめてすっきりさせていてよかった。
maya

maya