NAOZY

ゴースト・イン・ザ・シェルのNAOZYのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

「ゴースト・イン・ザ・シェル」を観る。
押井監督作の劇場版アニメから22年後のハリウッド映画化。随所に押井版へのリスペクトを感じます。
吹き替え版はアニメのオリジナル声優陣なので、こちらの方がオススメ。なぜか荒牧役のビートたけしだけ日本語を喋っているので字幕版は違和感があるに違いない。
主人公が日本人ではなくスカーレット・ヨハンソンが演じていることを批判している人もいるようだが、俺はファンなので全く問題無いです。

気になるのはストーリーの方で、だいぶ変わってますが。。

押井版の劇場アニメの公開が1995年。
ストーリーは「人形使い」という電脳の海で生まれた生命体の出現により素子と9課メンバーが翻弄されるというストーリーだったのだが、公開当時はwindows95の発売とともに一般にPCとインターネットが普及し始めた頃である。
電脳生命体という概念自体ピンとこない人が多かったのではないだろうか。
20年経った今は大手企業が競ってAi(人工知能)を研究している時代である。
AIの先に電脳生命体があってもおかしくない。
・・・なのに、本作では「人形使い」は出てこない。
せっかくの美味しいテーマを省いて義体化にフォーカスしてしまい、単なるレジスタンス化したサイボーグが復讐するという陳腐なストーリーになってしまっている。
せっかくキャストや世界観を今風に構築しているのに、ストーリーはロボコップみたいなわかりやすいお話にしてしまったばかりに残念な出来になってしまっている。
荒牧役のビートたけしがガンガン拳銃を撃ってるのですが、荒牧ってそういうキャラじゃないよね?監督はたけし映画のファンなのかな。
「なめんじゃねーよ、バカヤロー!」て言いそうw
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