めちゃくちゃ好きなタイプの映画でした！
主人公のキャリーは14歳でハーバード入学・18歳でハーバード卒業の超秀才。そんな彼女は「みんな自分の価値観に合わない」と理由づけて、人との関わりを絶ってきました。人と関わったり、話したりしても、その人が自分の中で大事な位置を占め始めるとすぐに身を引いて、批判を始めてしまったり毒づいてしまったり…本当は道徳的で周囲を見回せる人だろうに、傷つくのを怖がって、結局孤独を選んでしまいます。
そんな彼女にセラピストがあるリストを渡します。その５つを完成させれば、彼女には幸せが訪れると。そこから、そのリストを達成(そして、セラピストが無能だと示す)するために、行動に少しずつ動く彼女。失敗や成功を繰り返して、たくさん傷つきますが、それでも何か糸口を見出せた彼女は最終的に彼氏候補のゲットと父親との関係修復、そして教授との過去の恋愛にケリをつける、ということを成し遂げました。
とにかくキャリーが着てる服がおしゃれで、さらにみんな言葉のセンスが抜群にいい。笑
ルームメイトは嘘つきなんだって、サイが言ったのですが、その言葉は最後の方で「彼は引っ越したよ」ってここぞという場面で見事伏線回収されます。さらに、婚約相手ならミドルネームを知ってるはずでしょという同僚の言葉も、ラストシーンで「ミドルネームは？」とサイが聞く場面で回収されます。また、彼女と教授との間の印象的なワンフレーズ「ワインで唇が赤くなってる」というのは、彼女と父親が教授宅に乗り込んだ時に「お似合いね、唇が赤くなってて」というセリフで回収されます。
このように、印象的なセリフが正反対とも言えるような場面で効果的に使われていて、思わずクスクスと笑えてしまいます。
こういう「自分探し系」というのは、どうしてもお涙頂戴の感動系になりがちな気がするのですが、この映画はユーモアが効いていて、クスクス笑いながら観てしまいました。笑
それでも、彼女が大きく心機一転する場面なんかは丁寧に描かれていて、少しずつ変わろうとしていく彼女の健気な姿に惹かれていきます。
おしゃれ、かつ、ストーリーも丁寧に作られていく。最高でした！
