フランス産ハートフルなファミリードラマ。
田舎で暮らす思春期の少女の成長と旅立ちの物語。
「練習は間違えても続けること」
"Coda"の予習として鑑賞。
「耳が聴こえないのは個性だ。」という父親の言葉通り、ろう者であることを必要以上に意識させない家族描写に好感が持てた。皆個性が強いというか、自分勝手というかで、ちゃんとストレスが溜まった。
耳が聴こえない家族を持つポーラと、耳が聴こえる娘を育てなければならない両親。その双方の抱えるストレスや不安、悩みに寄り添える所が良かった。感情移入する対象がポーラ、両親(母親)、家族へと自然に移っていった。手話ではなく、歌によって、家族が1つになっていく様子が感動的だった。
さらっと下ネタギャグを挟んで、シュールな笑いを誘ってくる辺りがフランス映画っぽい。
観客に"耳が聴こえない"ということを体感させる無音の演出が効果的だった。
先生、良いこと言いますねぇ!
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