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エール!のeclairのレビュー・感想・評価

エール!(2014年製作の映画)
4.0
コーダあいのうたのリメイク元とのことで再視聴。

中学生には見えない体格と歌唱力、というのは置いておいて、聞こえない家族に一人だけ聞こえる子どもという境遇はけっこう過酷。
しかもその子が得意な歌うことの価値が家族にはわからない。
圧巻はやはり、皆の前で歌い、家族は聴衆の様子から娘の才能に気づくシーン、最後は歌のオーディションで歌に乗せて手話で想いを伝えるシーン。ここでグーっと盛り上げてくるのがなかなかよい。
審査員に「Très bon choix」と言われるのだが、ほんとにドンピシャな歌。ここはきっと観てる人がみんな頷く場面だろう。

家族の結束が強いのは愛情を受けて育つ上で必要。傷ついても自信を持って自分の道を歩めるようになるために大切。だけど、結束が強すぎるとかえって勇気を持って飛び出せなくなる。
こういう家族の問題は、聞こえない家族だけでなく、どの家族にもある。

原題はベリエ一家。どちらかと言えば家族の話ということで、この目立たないシンプルな題の方が本質。
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