西木

ソング・オブ・ザ・シー 海のうたの西木のレビュー・感想・評価

4.1
海外のかわいいアニメーション好き💕とかいうくそ軽い気持ちで観始めたら最初から泣いていた。
うそじゃないんだ、本当なんだ...。

かわいいのに不思議な哀愁漂う表情や、背景とは呼びたくなくなる絵本のような美しい景色に佇むキャラクターたち。
海の表現、アザラシのシルエット、光の粒や灯台のおうちの内装すべてに至る箇所への愛と美意識がふんだんに詰め込まれている。
それを見るだけで涙が出る。
だから最初から泣いてるっていう...。
そしてお話でももちろん泣かされました。

お兄ちゃんと妹の関係の修復や自身の成長が描かれ、しかもその成長が、かつて蹴っ飛ばしていた妹を思いやることでってのがまたにくいですね...!
泣かずにいられますかね?

途中の神話や妖精の類は恐らくアイルランドの土着のものかなとやんわり伝わる程度の説明でこれまたちょうどよく。
でも巨人や犬やフクロウの意味を知っていたらもっとこのお話の理解が深まるのかもしれない。
出てくるモチーフの全てが大好きアイテム連発でこれまたたまらない。

フクロウのマカと家、髪の毛のじいさんの、絶妙に千と千尋の造形に近いのだが、もし駿神(意:宮崎駿)の影響があるのだとしたら勝手に誇らしい気持ちになりました...いや全然関係ないかもわからんけど、

かわいいアニメーション💕として若干なめてかかった自分を反省しました。
今年観た中で一番よかったです...!!
ウルフウォーカー、観られるといいな!
西木

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